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婦人科
性感染症
性感染症とは
性感染症は、性行為などによって感染する病気のことです。以前は「性病」と呼ばれていました。現在は、法改正により「性感染症」やSexually Transmitted Diseasesの頭文字で「STD」または、Sexually Transmitted Infectionsの頭文字で「STI」と呼ばれるようになりました。性感染症は、自覚症状がない場合も多く、知らずにうつしてしまう場合もあります。多くの性感染症は、早期発見、早期治療によって治せる病気です。誰でも感染・発症しうることを心に留め、少しでも不安や悩みがあれば、早めにご相談ください。
なお、オンライン診療で来院せずに診察できます。

オンライン診療での検査の流れ
- オンラインでの診療
- 病院から検査キット発送、自宅に到着
- 検査キットに従って採取
- 検査キットを返送
- オンラインで結果をご報告

性感染症検査でわかる病気
- クラミジア
- カンジダ
- 細菌性膣症
- 淋病
検査費用
2万円(税込)
クラミジア
日本で最も多い性感染症の一つで、性行為により感染します。男性より女性の患者さんが多く、女性の7割から8割が無症状です。
症状
- 性器出血
- 膀胱炎のような症状(排尿時の痛み)
- 無症状の場合も多い
症状
- おりものが増える
- 性器出血
- 膀胱炎のような症状(排尿時の痛み)
- 無症状の場合も多い
放置するとどうなるの?
- 不妊
- 子宮外妊娠
- 慢性的な下腹部痛
どんな治療をするの?
抗生剤の内服 指定された日数、きちんと服薬します。飲み終わった後は、病院で必ず陰性になっているか検査をしてもらうことが大切です。パートナーが感染している割合が高いので、パートナーにも検査を受けてもらって一緒に治療を受けて完治させましょう。
オンライン診療も受け付けていますので、ぜひご相談ください。
淋病
性交渉による淋菌の感染で発症します。クラミジアと並んで感染している人の多い、感染力の強い性病です。古くから知られている病気で、有効な抗菌薬がたくさんありました。しかし、近年「耐性菌」が出現し、抗菌薬耐性化と多剤耐性化が問題になっています。
症状
- 排尿時に激しい痛みを感じる
- 尿道から膿が出てくる
- 最近は症状がはっきりしないこともある
症状
- 症状が軽くて気づかなかったり、症状が出ないこともある
- おりものの量が増えるなどの変化がある
放置するとどうなるの?
- 子宮外妊娠や不妊症、慢性的な下腹痛の原因になる
- 男性不妊に繋がることもある
どんな治療をするの?
合併症がない場合は、抗生剤の点滴をします。パートナーにも検査を受けてもらって一緒に治療を受けて完治させましょう。
カンジダ
カンジダ属の真菌というカビの一種が繁殖して起きる感染症です。この菌は、もともと皮膚の表面などにある菌で、体調を崩したり、病気で免疫力が落ちた時などにかかりやすい病気です。性的接触でも感染します。
男性は尿道、性器周辺の皮膚、女性は膣内、性器周辺の皮膚に感染します。眠れないくらい痒くて、おりものがいつもと異なります。
症状
- 尿道炎を起こすことがある
- 亀頭周辺が赤くなったり、ただれたりする
症状
- 粘度が高いおりものが出る
- 性器周辺にかゆみや痛みがある
- 排尿時、性交時に強い痛みがある
放置するとどうなるの?
- 炎症がひどくなると全身性カンジダ症を発症
- 慢性化すると完治が難しくなる
- 妊娠中に感染すると赤ちゃんへの感染リスクが高くなる
どんな治療をするの?
抗真菌薬を処方します。飲み薬(妊婦さんは飲めません)と膣に直接入れる錠剤があります。外陰部の強いかゆみや炎症には、塗り薬も処方されます。再発を繰り返すような場合は、パートナーと一緒に治療する必要があります。
細菌性膣症
特定の原因細菌はなく、生理(月経)中や病気をした時など、免疫力が落ちた時に症状が出やすいと言われています。普段体内にいる細菌同士のバランスの崩れなどにより発症する病気です。
症状
- 魚の腐敗臭のような悪臭がすることがある。
- さらさら状の灰色のおりものが出る。
放置するとどうなるの?
- 妊婦さんが細菌性腟症にかかっていると流産や早産の危険性が高まる
- 子宮内膜炎や骨盤腹膜炎などに進展することがあるります。
どんな治療をするの?
内服薬(妊婦さんは飲めません)と膣に挿入する錠剤を使います。薬を内服している期間は、アルコールは厳禁です。
トリコモナス
肉眼では見ることができないトリコモナスという原虫が、膣内に入り込み増殖して炎症を起こす性感染症です。
症状
- ほとんど無症状
- 尿道の軽い痛みやかゆみ
症状
- 黄色や淡い灰色の悪臭を発するあわ状のおりものが増える
- 外陰部のかゆみや痛み
- 排尿、性交時に痛みを感じる。
放置するとどうなるの?
- 尿道炎や前立腺炎を発症することもある(男性)
- 不妊症や早産、流産を招くことがある(女性)
どんな治療をするの?
検査をして抗原虫剤を使用します。内服薬と膣に直接入れる錠剤があります。薬を内服している期間は、アルコールは厳禁です。
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスに感染することで、口唇や性器に痛みを伴う水膨れができる病気です。男性より女性に多く、いったんウイルスを排除しても体内に潜伏して、体力が落ちたときや生理(月経)時に再発を繰り返す可能性が高い病気です。
症状
- 初めて罹患した場合は、3週間ほど続く
- 陰茎に水膨れ
- 水膨れが破けてただれる(腫瘍)
- 歩行困難な痛み
- 足の付け根のリンパ節が腫れる
- 高熱
症状
- 初めて罹患した場合は、3週間ほど続く
- 外陰部に水膨れ
- 水膨れが破けてただれる(腫瘍)
- 歩行困難な痛み
- 足の付け根のリンパ節が腫れる
- 高熱
放置するとどうなるの?
- 2~4週間で自然に症状が治るが、再発を繰り返したり、重症化する。
- 出産時母体が罹患していると、赤ちゃんが感染し重症化する。
- 梅毒も外陰部に腫瘍ができる為、梅毒の可能性がある。
どんな治療をするの?
抗ウイルス薬の塗り薬と内服薬があります。ヘルペスは、完治する病気ではないので、感染した場合、再発予防が重要となります。睡眠不足、疲れ、ストレスなど、日頃の体調管理に気をつけましょう。
コンジローマ
ウイルスが原因で、外陰部にイボができ、放置しているとどんどん広がる病気です。原因ウイルスは、ヒトパピローマウイルス(HPV)で、性行為によって感染します。HPVは、子宮頸がんの原因としても知られていますが、現在までに100種類以上もが確認されており、コンジローマの原因になる代表的なタイプは、がんの原因になることはありません。
症状
- 自覚症状がない(イボを目視程度)
- 性器や尿道・陰茎・肛門などに鶏のトサカあるいは、カリフラワー状のイボ(尖圭コンジローマ)が現れる
- 大きさや発生部位などにより、疼痛や掻痒、性交時の痛みや出血する
- 接触により出血しやすい
- 2次感染を伴うとただれ、壊死を起こし悪臭を放つことがある
症状
- 自覚症状がない(イボを目視程度)
- 性器や尿道・膣・肛門などに鶏のトサカあるいは、カリフラワー状のイボ(尖圭コンジローマ)が現れる
- 大きさや発生部位などにより、疼痛や掻痒、性交時の痛みや出血する
- 接触により出血しやすい
- 2次感染を伴うとただれ、壊死を起こし悪臭を放つことがある
放置するとどうなるの?
- 自然治癒はしない
- トサカ状のイボが増え、切除手術が必要になる
- 梅毒もイボができるため、梅毒の可能性がある
どんな治療をするの?
軽傷の場合は塗り薬で治療します。小さなイボであれば1週間から2週間、大きなものだと1ヵ月から4ヵ月ほど治療を続けます。重症の場合は、イボを取り除く手術が必要になります。
梅毒
現在、急激に感染者が増加している梅毒は、スピロヘータというらせん状の細菌が原因の性感染症です。感染力が高く、病変部との接触でも感染します。キスでも注意が必要です。感染してから症状がでるまで3週間。その後、3ヵ月、3年を目安に様々な症状がでます。思い当たる症状がある場合は、早めに検査・治療を受けましょう。
どんな症状?
第1期梅毒(感染してから3週間後) | 感染部分にしこりができる |
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第2期梅毒(感染してから2ヵ月後) | 菌が血液中を伝って全身に広がる。 身体に赤い発疹があらわれる。 |
第3期梅毒(感染してから3年以上) | 潜伏期間を経て硬いしこりやゴムのような腫れものができたり、心臓や血管(大動脈)、脳や脊髄に障害が出る |
放置するとどうなるの?
- 感染後10年以上の状態で、血管(大動脈炎、大動脈瘤)、脳、脊髄などが障害を受ける。
どんな治療をするの?
採血による抗体検査を行い診断します。ペニシリン剤を服用します。梅毒が陽性の人は、HIVの可能性が高いので、追加検査をお勧めしています。
HIV
HIVは、Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)を略した言葉です。血液や体液を介して感染するため、性行為以外の輸血、針刺し、出産時などでも感染しますが、その多くは性行為で広がっています。
現在は、薬剤の開発が進んでおり、感染しても早期に治療すれば、エイズ発症を抑えられます。そのためにも早めの検査が大切です。梅毒など、他の性感染症が見つかった時、妊娠を考えるときはその都度、検査をしましょう。検査は保健所、検査・相談室で、匿名・無料で受けられます。
どんな症状?
感染初期(2週間目から4週間目) |
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無症候期 |
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放置するとどうなるの?
- 通常の健康体であれば問題ないような感染症に罹患しやすくなる
- がんに罹患しやすくなる
どんな治療をするの?
採血検査を行い判定します。治療は、3~4種類の抗HIV薬を組み合わせて内服する「多剤併用療法」が基本です。